状態を知る
「食べている草(雑草)でこの子たちの体調が分かる」
昨日、福島県内のとある地方番組の中で、大熊町にある「もーもーガーデン」さんの特集をやっていました。
恥ずかしながら、私はこの特集で初めてもーもーガーデンさんの存在を知ることに。
もーもーガーデンさんは、原子力発電所20km圏内から外へ出ることのできない牛たちが柵内で自然放牧されている場所です。
東日本大震災直後、この地域やその周辺では多くの牛たちが牛舎に取り残されました。
次から次へと息絶える牛たちがいる中、なんとか外へ飛び出して生き延びることのできた牛たち。
そんな牛たちと彼らの子孫たちが、ここもーもーガーデンにいるそうです。
もーもーガーデンの牛たちは、お肉にされることも牛乳が作られることもありません。
牛たちが牛らしくのびのびと、野山に生える雑草を自ら選んで食べ、暮らしています。
もーもーガーデンさんについて詳しく知りたい方は、ぜひ公式ホームページをご覧ください。
ここでは語り切れない内容が、公式ホームページにはぎっしりと込められています。
今日私がメインで伝えたかったこと、それはもーもーガーデンさんのことではなく、
「食べているものでカラダの状態や精神状態が変わる」
ということです。
もーもーガーデンの代表である谷さんは、特集の中でこう言っていました。
「雑草によって含んでいる栄養素が違うから、どの雑草を選んで食べいるかでこの子たちの体調(健康状態)がわかるんですよ」
これには思わず納得。
ほんとにその通り、と思わず谷さんの言葉をノートに書き留めました。
私たちのパートナーである犬や猫たちは、自由に食べるものを選ぶことができません。
私たち飼い主が彼らの食事を選び、考え、そして彼らの健康状態や精神状態を管理します。
もーもーガーデンの牛たちのように、体調に合わせて自ら食べたいものを選ぶことができない。それが私たちのパートナーです。
マグネシウムが足りてなければ、牛たちはマグネシウムを多く含んだ草を自ら選び食べます。
しかし、パートナーたちはそれができません。そのため、飼い主さんがパートナーの状態をきちんと把握し、そのうえでその時その時に合ったごはんを用意することが求められます。
これを考えると、パートナーの食事を管理する私たち飼い主の責任ってとても重大であることが分かりますよね。
「責任」というと非常に重苦しく感じますが、言葉でコミュニケーションをとれないからこそ、飼い主である私たちが日々ちゃんと彼らと向き合い、共に暮らしていくことがとても大切です。
ただし、お食事の管理に完璧を目指す必要はありません。
手づくりにも薬膳にもこだわる必要もありません。
長くたのしく続けていくためにも、ほどほどゆるゆるに考え実行していくことが大切です。
食べるものでカラダはつくられる。
食べるもので感情も精神状態も変わる。
(もちろん環境やコミュニケーションも関係します)
パートナーの食事を他者へすべてお任せするのではなく、一番近くにいるオーナーさんがリーダーになって考えてみましょう。